この度、第46回日本手術医学会総会を、2024年12月20日（金）・21日（土）の二日間、大阪市の大阪国際会議場（グランキューブ大阪）で開催することとなりました。
　本学会は、手術部における業務を安全かつ円滑に遂行するための機構、施設、設備、機器、器材、運用その他に関する医学的研究の進歩を図り、これによって社会の福祉に寄与することを目的として1979年に手術部研究会として発足しました。1993年に日本手術医学会と改称、2022年には一般社団法人として法人格を取得し今日に至ります。現在の正会員数は約1,400名です。大阪で本学会総会を開催するのは、1967年、1994年、1999年、2006年、2015年、2022年に引き続き7回目となります。
　現代の手術医療は、外科医師、麻酔科医師、看護師、臨床工学技士、放射線技師、検査技師、薬剤師、滅菌供給業務担当者、事務職員、その他、清掃や物流管理などを担う委託業者職員など、多くの職種のスタッフによって支えられています。これらのスタッフが関わる業務内容は、単に手術手技や麻酔管理にとどまらず、周手術期看護、人材育成、予算管理と適切な執行、環境管理、医療機器管理、薬剤管理、滅菌器材の品質管理や物流管理、映像を含めた情報管理など多岐にわたります。手術部には、多職種によって遂行されるこれらの多彩な業務の質を継続的に改善し、患者さんはもちろん、手術部を利用する外科医師に満足いただける高品質の医療サービスを提供することが求められます。
　そこで、今回の総会のテーマを「QMSで手術部を経営しよう」とし、手術部にかかわる多職種が一堂に会して、手術部組織の運営方針や手術部業務の品質目標、そして、その目標達成に必要な体制つくりを議論してまいりたいと存じます。
　今回は、例年よりも会期が遅い時期となりましたので、学会期間中の大阪の街はクリスマス色のイルミネーションで輝いているはずです。学会に参加することは、ともすれば陳腐化した日常業務からひと時離れ、有意義な多くの講演や発表を拝聴することで新しいモチベーションが活性化される機会となります。そしてそのあとは、大阪のクリスマスシーズンを堪能していただきたく存じます。